・なにかあったら不安だから
・保険外交員や親が入った方がいいと言っていたから
・みんな入っているからなんとなく
私も保険外交員に勧められるがままに、加入して約7年間毎月約23000円払い続けていました。
しかし、貯蓄型保険が無駄なものだということに気づき、すべて解約しました。
私のように無駄なお金を払い続ける人が、少しでも減ってほしいと思い、今回は貯蓄型保険をやめるべき理由を説明していきます。
お時間ない方は、貯蓄型保険が不要な理由4選だけでも読んでみてください。
その他のお金の失敗談もあります。




この記事を読み終わったあと、きっとあなたは貯蓄型保険を解約して必要な分だけ掛け捨て保険(定期保険)に入ることでしょう。
医療保険に関してはこちらの記事をご覧ください。




保険の役割


早速ですが、保険に入る目的ってなんだと思う?


そういうのはよくわからないけど、
親が保険には入るものだって言ってたから。
このようにほとんどの方が、目的を考えずに保険に入っているのではないでしょうか?
私は、保険の契約内容すら把握せずに、保険に入るのが普通だと思って入っていました。
しかし、保険にはきちんとした役割があります。
それは、万が一の時のお金を準備するためです。
例えば、以下のようなときです。
- 自分が死んでしまったとき、残された家族の生活費を用意するための生命保険に入る
- 家が燃えてしまったときに、立て直すためにお金が必要だから火災保険に入る
- 車でケガを負わせてしまったときの賠償金をまかなうために自動車保険に入る
このように万が一突発的に、お金が必要になった時のために保険にはいるわけです。
つまり、保険に入ることは手段の一つなんですね。
保険に入ることが目的にならないようにしてください。
こちらの書籍を読むとさらに理解が深まりますよ。
Kindle Unlimited
- 保険は万が一の時のお金を準備するための1つの手段である。
- みんなが入っているから,人付き合いのために,などのように保険に入ること自体を目的にしないようにしましょう!
保険で備えるべきこと


車に傷がついたら修理代がかかるから、車両保険に入ってくるわ。


ちょ、ちょっと待って!
そんなことで保険に入ってたら
結局無駄な保険に入っちゃうよ。
なんでもかんでも、保険で備えようとするといろんな保険に入って、結局保険代が高額になってしまいます。
どういうところを保険で備えるべきなのか、まず次の表を見てください。


この表にある通り、保険で備えるべきなのは確率が低くて、損失が大きいものだけなんです。
損失が小さいものに対しては、貯金で対応すればいいですし、損失が大きくて確率の高いものに関しては最初から近づかないことです。
損失の小さいものに対して保険に入って備えるぐらいなら、その分の保険料を自分で貯金して備えるほうが有効です。
高確率・大損失のものに関しては、そもそも保険会社は利益を出すために保険商品を出していますから、対応するような保険は無いと思ってください。
高確率で起こって、その度に高額の保険金を支払っていたら、保険会社の儲けが無くなるからですね。
- 保険で備えるべきものは、低確率で起こる損失の大きいものだけ。
保険はお守りではない


保険がどういうものかは、大体わかったよ。
でもやっぱり将来のことを考えると不安。
保険に入ってると安心できるから、お守りみたいな感覚。


(えっ!?全然保険のこと伝わってないかも)
んーと、将来のことが不安なら、まず何に不安を感じてるか考えるところから始めてみるのはどうだろう?
漠然とした将来への不安から、保険に入って安心を買おうとしているような方もいらっしゃるでしょう。
では、なぜ将来のことが不安なのでしょうか?
恐らくですが、わからないから不安になるんだと思います。
病気やケガで働けなくなったらどうしよう……
私が死んだら、残された家族はどうなるだろう……
気持ちはわかるのですが、それなら生活費がどれだけかかっているのかを把握してもしもが起こった時にいくら必要になるかを計算してください。
保険に入ったとしても不安の種が消えるわけではありません。
生活費.comこちらのサイトで、必要な金額をおおまかに算出することが出来ます。
必要な金額がわかれば、そこに向けて、貯金なり投資をしていくことで漠然とした不安が和らぐでしょう。
- 保険に入ったからといって不安は消えない
- 必要な金額を把握して、そこに向かって準備をしておく
貯蓄型保険が不要な理由4選
やっと本題の積立保険がいかに必要のない保険かを説明するところまできました。


貯蓄型保険ってどんな保険かわかる?


もしもの時に備えながら、貯蓄も出来るし、満期になったら積み立てた金額より多く返ってくるからお得な保険でしょ。


確かに保険会社の説明ではそんな感じだね。
でも本当にお得な保険なのかな?
今から貯蓄型保険の真実を説明していくからその内容を聞いてからもう一度判断してほしい。
支払い金額に対して保障内容がショボい
1つ目の貯蓄型の悪いところは、支払金額に対して保障内容がショボすぎるところです。




この2つの画像は、どちらも死亡保障500万円、31歳から支払い開始でシュミレーションしています。(中途半端な年齢からスタートしているのは、私が31歳だからです)
ちなみに、会社はランキング上位にあったオリックス生命保険です。
同じ保障内容なのに、毎月の支払金額が約5倍っていうのは驚きですね。
ランキング上位の保険会社でこれですから、他の保険会社でも似たような結果になると思います。
- 貯蓄型保険はコスパが悪い
- もしもの時に備えたいのであれば、掛け捨て保険で十分
- 保険は保険で考え、他のものと混ぜて考えない
貯蓄型保険がしていることは保険+投資信託 投資商品としての価値は無い!


支払い金額の割に保障内容がショボいって言うけど、貯蓄型保険は払い戻し金があるからでしょ。
掛け捨て保険(定期保険)は払ったお金が返ってくることもないし、増えることもないじゃん!
読者様からも、同じような反論がでてきそうなので、払い戻し金に関してもみていきましょうか。


この画像は30歳男性、保険期間:終身、保険料払い込み期間:60歳払い済み、低解約払い戻し期間:60歳、保険金額500万円、月払い保険料:10,870円という条件での解約払い戻し金の表になります。
※低解約払い戻しとは、保険料払込期間中に解約すると解約返戻金が通常の終身保険の7割程度に抑えられる代わりに、保険料が低くなる仕組みです。


ほら!60歳で保険料払い終わったらいつ解約しても払い込み金額より増えてるじゃん!
しかも、解約しなかったら保障期間が続くわけだし悪くないじゃん!


これって要は保険+投資信託をしてるのと同じことなんだよね。
保険単体として見ても、保障内容悪いし、投資としてみても利回り低すぎる。
更に払い済期間までに、解約すると元本より減る。
貯蓄型保険に加入しているってことは、保険代と投資信託代を払っていることになります。
問題なのは、保険会社の扱う投資商品は利回りが低くて、手数料がめちゃくちゃ高いところです。
上の画像を見てもらうとわかりますが、30年後に解約すると約40万円増えています。
「増えているんだからいいじゃないか」と思うかもしれませんが、
貯蓄型保険と掛け捨て保険の差額9243円をネット証券で積み立て投資した場合を見てみましょう。


個人で運用した場合、538万6237円-391万3200円=147万3037円
約150万円増えることになり。
貯蓄型保険での運用と100万円以上の開きがあることがわかります。
資産運用として、保険の投資信託を使う必要性はないですね。


いやいや、個人の積立投資ってリスク高いでしょ。
大きく増えるってことは、大きく減るってことじゃん。
それに年利3%っていうのも現実的な利率なの!?


確かに短期的に見れば、マイナスになることもあるけど
長期的に見れば、マイナスになる可能性はほぼ0だよ。
利率3%っていうのも現実的な数字だよ。
なんなら低めに見積もってるぐらい。


上の画像は、アメリカの株式市場を代表する株価指数です。
数年の短期で見れば、グラフが下がっているところもありますが、長期的に見れば右肩上がりになっていることがわかります。
このグラフからもわかる通り、長期的に米国株式にインデックス投資をすれば、元本割れを起こす可能性は限りなく0です。
※この記事では、保険に関して触れていきたいので、投資に関する詳しい説明は割愛させていただきます。
続いて年利3%に関してですが、インデックスファンドの平均利回りが4~6%と言われてますので、
非常に現実的な数字と言えます。
このように投資商品として見た場合においても、非常に残念な商品なんです。
資産を増やしたいのであれば、投資で増やしましょう。
- 貯蓄型保険の実態は、保険+投資信託である
- 資産を増やしたいのであれば、自分で長期的な積み立て投資を行うべき
- 投資は投資で考え、他のものと混ぜて考えない
貯蓄性があると言われるが貯金したほうがいい


投資としてみたら微妙ってことはわかったけど、貯蓄ってことで考えたらいいんじゃないの?
銀行の金利と比べたらはるかに金利が高いわけだし。


確かに払い済み期間になるまで積み立てれば、金利は銀行より高くなるね。
でも、長い間自由に引き出せない貯金ってかなり微妙じゃない?
もし途中でお金が必要になった場合、払い込み額から大幅に減額されるし。
今の銀行の金利は0.001%という超低金利です。
金利の高い銀行であってもせいぜい0.2%ほどです。
なので、銀行に預けるぐらいなら少しでも増える貯蓄型保険のほうが良いと感じる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、貯蓄型保険で積み立てていく場合、20年、30年と長期に渡って自由にお金を引き出すことが出来ません。
これだけでも大きなデメリットだと思います。
更にこれに加えて、途中でお金が必要になった場合払い込み金額から大きく減額された金額しか受け取ることができません。


この画像を見るとわかる通り、払い込み期間が終了するまでの間に解約すると、約7割ほどしか返ってきません。


ちょっとお金が必要になったから引き出したいんだけど……


いいよ。でも満期じゃないから手数料で3割減額しとくね。
こんな銀行あったら、誰もお金預けないですよね?
貯蓄型保険を貯蓄という観点でみるとこういうことなんですよ。
貯蓄がしたいのであれば、自分で貯金すればいいんです。
ただ例外が1つありまして、明治安田生命の「じぶんの積立」という商品に関しては、ここまで説明してきたデメリットはありません。
詳しい内容に関しては、ご自身でご確認していただければと思います。
商品の内容としては、結構魅力的な内容になっておりますが、私としてはあまりオススメはしません。
理由は、面談があるという点です。
この面談でおそらく他の商品を勧められると思いますので、そこでキッパリ断れない方はやめておいたほうが無難かと思います。
私は断り切れる自信がない……
- 銀行に預けておくよりは増えるかもしれないが、払い込み期間が長いので自由にお金を引き出せない
- 払い込み期間中に解約すると大きく減額される
- 貯蓄がしたいのであれば、自分で貯金するべき
- 貯蓄は貯蓄でわけて考え、他のものとは混ぜて考えない
保険は加入した時点で損をするもの


保険会社は、慈善事業ではなく、商売として保険を売っています。
したがって利益を出す必要があるんです。
つまり、保険は加入した時点で損をするようになっています。
下の図はみなさんが支払っている保険料の簡単なイメージとなります。


この図の純保険料の部分が、保険金支払いにあてられる保険料です。
付加保険料の部分は、保険会社の儲けにあたる保険料です。
人件費、広告費、代理店の手数料などの経費に加え保険会社の利益も含まれています。
しかも、付加保険料はほとんどの保険会社が公開していません。
ライフネット生命だけは公開していて、その保険料内訳表を貼り付けておきますので見てください。
おおむね3割が付加保険料となっております。
公開しているライフネット生命でも3割ということを考えると、ほかの会社はそれ以上の利益を確保しているでしょう。
- 支払っている保険料の3割以上は、保険会社の利益にあてられている
- 保険内容が良いからではなく、利益が多く取れるから貯蓄型保険を勧めてくるという見方ができる
私が必要だと思う保険


ここまで読んでくださった読者様には、貯蓄型保険がいかに不要なのかが伝わったのではないでしょうか。
とはいえ必要な保険もありますので、私が必要だと感じる保険を紹介しておきます。
私が必要だと思う保険は、3つだけです。
①扶養家族がいる場合の掛け捨て死亡保険
②火災保険
③自動車の対人対物無制限(自転車によく乗る方は自転車保険)
①扶養家族がいる場合の掛け捨て保険
一家の大黒柱が突然亡くなってしまうと、残された家族の生活が脅かされることになるので、扶養家族のいる方は掛け捨ての死亡保険に入っておきましょう。
闇雲に保険に入ってしまうと掛け捨て保険でも高額になってしまいますので、生活費を把握してもしもの時にいくら必要なのかを算出するようにしてください。
②火災保険
家が燃えてしまったときに、家の修繕や立て直し、家具の買いなおしなどには貯金では備えておくのが難しいほどの金額がかかりますので火災保険には入っておきましょう。
賃貸物件の場合、最初に仲介業者から勧められる火災保険があると思いますが、この火災保険は割高であることが多いので、自分で選んで入るほうがいいです。
ちなみにですが私はチューリッヒ少額短期保険の「ミニケア賃貸保険」に入っています。
破損・汚損・水害には対応していないのですが、価格の割に補償が厚いのがいいところです。
破損・汚損にも対応している保険が良い方は、日新火災海上保険の「住宅安心保険」がいいんじゃないでしょうか。
マイホームの方は1度一括見積りで複数社の見積りを出して比較してみてください。
商品の入れ替わりが激しいので、定期的に見直しましょう。
③自動車の対人対物無制限(自転車によく乗る方は自転車保険)
自動車でもし人をはねて相手をケガをさせたり、相手が亡くなってしまった場合に多額の賠償金がかかることがあります。
この賠償金も自分で備えておくことは難しいので、保険でカバーするようにしましょう。
自分の車が傷ついたときに使う車両保険に関しては不要です。
貯金で備えるようにしてください。
商品の入れ替わりが激しいですし、複数社と比較することは重要ですので、一括見積りしてみてください。
また自転車事故による高額の賠償事例もありますので、自転車によく乗る方は保険に加入しましょう。
自動車保険や火災保険に付帯させることができる「個人賠償責任保険」というのが、自転車保険にあたります。
- 起こる確率は低いけど、もし起こってしまったときに生活を破綻させてしまうような、自身で備えるのが困難なことだけ保険で備えましょう
- あれもこれもと保障内容を増やしていくと、結果的に高額な保険料になってしまいますので、それぞれのライフプランに合わせて最低限の保障で備える
まとめ


保険の役割から始まり、貯蓄型保険がいかに無駄なものが多いかということを説明させていただきました。
大事なことは、「保険は保険、投資は投資、貯蓄は貯蓄」1つずつわけて考えて、ベストな選択をすることです。
保険に投資の要素や貯蓄の要素を混ぜて考えるから、本当に必要なものがわからなくなるわけです。
また保険を見直す際には、感情と数字をわけて考えてください。
「不安」・「心配」などの感情を混ぜてしまうと、保険を選ぶ判断基準がぶれてしまいますので注意が必要です。
家計を見直す上で保険の見直しは切っては切れない関係にあります。
無駄な保険を解約するだけで、大きく支出の金額が変わってきます。
この記事を読んでなんとなく入っていた保険が無駄だと感じた方は、勇気をもって行動に移してください。